THさん V-MAXキャブレターOH見積
2016/04/15 Fri. 01:17 [日常あれやこれや・・]
こんばんは。
少し時間がかかっていますが、THさんのV-MAXのキャブレターOHの状態説明が分かりにくいと思いますので、こちらから報告しておきます。
車両はこちら逆車のV-MAXとなります。
逆車故、部品のリストアップも年式が古い事もあり、時間がかかってしましました。
1年ほど前に個人売買にて購入したらしいのですが、調子が悪いためあまり乗る事が出来ていないとの事で、ご依頼でした。
まずは、調子から確認をしていきました。
エンジンを始動する際もバックファイヤ、アフターファイヤが多くかかりも悪いですね。
ようやく掛かっても、調子が悪く後ろバンクの失火が酷い。
スロットルを回してもスムーズに回転数が上がろうとしません。
少しアイドリングさせようとスロットルから手を離すとエンスト・・・
これは、何か原因がある症状そのものでした。
エアクリーナのある、リッドカバーを外して、エレメント等を点検していきました。
するとまず、目に飛び込んでくるのは、空になった冷却水のリザーブタンクでした。
リザーブタンクが空の場合は、水漏れしているか冷却水の管理が出来ていないか。。という事になります。
心配なので、ラジエターキャップも空けてクーラントの確認もしておきます。
幸い水は口いっぱいまで入っていましたが、少し色が悪いように見えます。
通常緑色のクーラントが多いのですが、この車両に使われているのは赤色のようです。
長年交換されていないような印象なので、調子が良くなってからの事を考え、気絶柄交換をお勧めします。
この状態で、エンジンの始動テストを再びしてみます。
すると、バックファイヤの際にキャブの下付近から一瞬火花のようなものが見えます。
よく見ていると、バックファイヤの一瞬、キャブレターが飛んでいます。
エンジン側のインシュレーター(インマニ)付近に見えた火花はそのバックファイヤそのものだった事が分かりました。
キャブレターを手で持ってみると動いてしまいます。
これって・・・
エンジンとキャブレターの継ぎ目を確認してみると。。
インマニからキャブレターが外れていました(^_^;)
インシュレーターバンドはしっかりしまっているので、キャブを組み付けた際にしっかり入れきれていなかったようです。
そりゃ、この状況ではバックファイアも起こすわなと、しっかり嵌め直してから再始動しましたが、相も変わらないエンジンの調子でした。少しましになったくらいです。
キャブレターの調子も悪そうな感じがいよいよしてきましたので、分解へ作業を移します。
エアクリーナーの状態
文句なしに綺麗でした。
エアクリボックスを取り外して、キャブを拝見
外見は思ったよりきれいでした。
エンジンから外して分解していきます。
しかしこのキャブレターは複雑な組み付けになっており、分解も一苦労です。
分解の前に取り外した後のインテークの状態と、点火プラグの確認です。
インテークはひび割れも少なく、まだ使用できそうですね。
点火プラグは左側がフロント右側がリヤバンクです。
全体的に真っ黒・・・少しかぶりが酷そうなので、調子を出すために全交換ですね。
エンジンオイルも状態が気になりましたので、点検窓から確認
色が真っ黒・・
量は適正かな
オイルは交換をご依頼だったので、エレメントと一緒に交換
ではいよいよキャブレターの分解です
このキャブレターは開口部が上を向くダウンドラフト型
少しの油面不良でオーバーフローを起こしてしまうしびやなキャブレターです。
分解中、固定用のビスが何本か抜けていました
これでは、キャブレターの同調が狂いまくりです・・・
一度ご自身で分解を試みたらしいのですが、これもそうなのかな・・・・
ものすごい数のネジ類です
ジェット類の汚れはあまり酷くはありませんでしたが、取り付け不良や固定の際の粗い仕事の跡がありました。
ジェット類は真鍮製ですので、オーバートルクや工具の違いなどで結構トラブルの引き金を人により引いてしまいます。
汚れもそこそこ溜まってますね・・
特にメイン、パイロット(スロー)ジェットはこのまま使用するのは調子を崩す元になりますので、交換です
ジェットにはピンホールの様な燃料の通路が形成されていますが、マイナスなどで絞めたり緩めたりするので、結構傷が入っています
この上の写真んの右下にあるゴム栓の様なキャップは、燃料通路を遮断するためについているのですが、劣化がが酷くメクラセンの役割を果たしていませんでした。
パッキン類もボロボロ
千切れているところは液体ガスケットをぬりごまかしていますね・・・
キャブレターに溜まる燃料を規制しているフロートバルブも結構段付き、消耗が見られますんで、バルブシートごと交換しかなさそう
これはキャブレターの外にメクラセンがあり、取り外しも結構大変ですが、指先にあるOリングも重要パーツになるので、大変でもアッセンブリ交換が必要です
もう一つ大きな部品がダメになっていました。
それは、キャブの中で一番高価な部品ダイヤフラムです
負圧で作動するCVタイプのキャブレタでは要になるピストンバルブなんですが、消耗が進みダイヤフラムは千切れて、ピストンの根本もグラグラでした
4つとも微妙に傷んでいるのですが、この写真の物は劣化が激しく、そのままの再使用は無理です。
一つだけになりますが、部品が出るうちに交換しておきましょう。
一つ一つの部品は大した金額ではありませんが、ちりも積もればで結構な見積金額になっています。
土曜日になりますが、電話にて説明の為の連絡をさせて頂きます
直接見て貰った方が分かりやすいので、ぜひ時間を作って見に来てくださいね!
それではまたご連絡します。
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