FKさん TZM50R(街乗り仕様車)エンジンフルOH・・・分解編!
2015/06/26 Fri. 20:00 [お預かり車両点検修理!!]
こんばんは
少しご無沙汰な投稿です。
携帯でちょこちょこ挙げればいいのですが・・・日中バタバタしているとそうはいきませんね^^;
え~とお待たせしているFKさんのTZMのエンジンOHの為に分解作業し、部品の状態の確認作業をしておりました。
ご依頼の内容は以下の通りでした。
最近、乗っていると白煙が治まる事が無く、出っ放しでプラグもよくかぶるとの事でした。
ある日、ミッションオイルの量を確認してみたところ、オイルゲージで少なくなっていることが分かり、不安になって相談に来られました。
本人さんの調べで、もしかしたらミッションオイルがエンジン内部に吸われてかぶりが酷いのでは?
私も同意で、十二分にあり得ると思いそのままご依頼を頂きました。
エンジンを始動し、暖機をとって空ぶかししていても、一向に煙がなくなることはありません。
調子もアイドリング付近がすこぶる悪い感じです。
という事で早速分解していきました。
エアクリーナーエレメント


ケース内部に吹き替えしが多いのか、オイルが溜まっていますね。
これも原因になりえますが、そこまで酷い状態にはなりません。
エンジンを下します。
この時にマフラーを外して、壁にかけようと持ち上げたら!
「ボタボタ・・・」と足元に何か液体がこぼれています?!
真っ黒いオイルのような液体でした(ー_ー)!!
そうとう吐き出している証拠ですな・・
作業を進めるたびに右側サイドシールの抜けを実感しますな・・・


エンジンを降ろす前にミッションオイルを抜いておくんですが、やはり少ししか出てきません。半分くらいかな?
シリンダーヘッドから分解し全分解へ



この写真でもわかるように、ピストンヘッドはベチャベチャに濡れていますね。
触ってみると、ぬるっとしていました。
おまけにシリンダーの中が錆びた跡がありますね。
このままだとわからないので、洗浄して単体で見てみます。
その写真は後程・・・
シリンダーを外してわかったのですが、クランクもかなり錆びていました。

ウェイト部もそうですが、コンロッドも酷い錆びです。
作業はクラッチ側に移し分解を進めていくと、今回疑っている右側のクランクサイドのオイルシールが見えます。


上の写真の矢印で赤い方を見るとわかりますが、オイルシールが下がってしまって、当て止めより離れてしまっているのがわかると思います。
黄色の矢印の方向クランク側に引きこもっていますね・・・
このオイルシールの内側には、カラーが刺さりクランク室を密封しているのですが、完全にカラーから浮いた状態になっていました。
これでは、ミッションオイルを吸ってしまっても仕方がありません。
想像通りの結果であることが分かります。
シールが緩くなって吸入時に少しづつ内側に落ちて行ったのでしょう。
二枚目の写真が分かりやすいと思います。
クランク分割


見事にクランクサイドベアリングも錆びてしまっています。
ケース側に残った右側ベアリング

こちらも錆がありますね。
クランクとミッション


ドライブ側カウンターシャフトにミッションの軸受けになるベアリングがくっ付いて出てきちゃいました。
シャフト上の錆が原因だと思われますが、これはひどいものではなさそうなので、外してシャフトとの再使用です。
分解は終わり、各部洗浄して、計測していきました。




原因になったオイルシールはケースから簡単に手で外れてしまいました。
よく見ると、シールのリップ部の一部が欠けていますね。
これでは、密封することなんて無理です。。。
クラッチなども計測し再使用できるものできない物確認していきました。
ケース内部は意外と綺麗に保たれており、意外とベアリングオイルシール類ぐらいで済みそうです。
クラッチはフリクションプレート(写真の黒い凸凹のプレート)は老い先短そうなので交換が良いでしょう。
ミッションもベアリングとシフトフォークが少しやつれてますので交換かな。
先に紹介していたシリンダー
この内壁を見たら想像がつくと思いますが、以前不動時代に錆びたんでしょうね・・
その後そのままエンジンをかけてピストンリングで強制的にそぎ落とした感じです。
そのかけらや、クランクシャフト自体も錆が酷いので、ベアリング類もダメになっています。
クランクのビックエンド部も同然ですが、ガタと引っかかりが出ているので、クランクシャフト、シリンダー、ピストン類とエンジン主要パーツは全滅です。
今、リヤブレーキの分解も進めていますので、それらが分かったら明日にでも見積もりの電話をしたいと思いますが、お預かり時に伝えた概算見積もりよりは少しかかりそうです。
またわかり次第報告しますね。
ん~~~
思ったより酷かった(^_^;)
少しご無沙汰な投稿です。
携帯でちょこちょこ挙げればいいのですが・・・日中バタバタしているとそうはいきませんね^^;
え~とお待たせしているFKさんのTZMのエンジンOHの為に分解作業し、部品の状態の確認作業をしておりました。
ご依頼の内容は以下の通りでした。
最近、乗っていると白煙が治まる事が無く、出っ放しでプラグもよくかぶるとの事でした。
ある日、ミッションオイルの量を確認してみたところ、オイルゲージで少なくなっていることが分かり、不安になって相談に来られました。
本人さんの調べで、もしかしたらミッションオイルがエンジン内部に吸われてかぶりが酷いのでは?
私も同意で、十二分にあり得ると思いそのままご依頼を頂きました。


エンジンを始動し、暖機をとって空ぶかししていても、一向に煙がなくなることはありません。
調子もアイドリング付近がすこぶる悪い感じです。
という事で早速分解していきました。
エアクリーナーエレメント


ケース内部に吹き替えしが多いのか、オイルが溜まっていますね。
これも原因になりえますが、そこまで酷い状態にはなりません。
エンジンを下します。
この時にマフラーを外して、壁にかけようと持ち上げたら!
「ボタボタ・・・」と足元に何か液体がこぼれています?!
真っ黒いオイルのような液体でした(ー_ー)!!
そうとう吐き出している証拠ですな・・
作業を進めるたびに右側サイドシールの抜けを実感しますな・・・


エンジンを降ろす前にミッションオイルを抜いておくんですが、やはり少ししか出てきません。半分くらいかな?
シリンダーヘッドから分解し全分解へ



この写真でもわかるように、ピストンヘッドはベチャベチャに濡れていますね。
触ってみると、ぬるっとしていました。
おまけにシリンダーの中が錆びた跡がありますね。
このままだとわからないので、洗浄して単体で見てみます。
その写真は後程・・・
シリンダーを外してわかったのですが、クランクもかなり錆びていました。

ウェイト部もそうですが、コンロッドも酷い錆びです。
作業はクラッチ側に移し分解を進めていくと、今回疑っている右側のクランクサイドのオイルシールが見えます。


上の写真の矢印で赤い方を見るとわかりますが、オイルシールが下がってしまって、当て止めより離れてしまっているのがわかると思います。
黄色の矢印の方向クランク側に引きこもっていますね・・・
このオイルシールの内側には、カラーが刺さりクランク室を密封しているのですが、完全にカラーから浮いた状態になっていました。
これでは、ミッションオイルを吸ってしまっても仕方がありません。
想像通りの結果であることが分かります。
シールが緩くなって吸入時に少しづつ内側に落ちて行ったのでしょう。
二枚目の写真が分かりやすいと思います。
クランク分割


見事にクランクサイドベアリングも錆びてしまっています。
ケース側に残った右側ベアリング

こちらも錆がありますね。
クランクとミッション


ドライブ側カウンターシャフトにミッションの軸受けになるベアリングがくっ付いて出てきちゃいました。
シャフト上の錆が原因だと思われますが、これはひどいものではなさそうなので、外してシャフトとの再使用です。
分解は終わり、各部洗浄して、計測していきました。




原因になったオイルシールはケースから簡単に手で外れてしまいました。
よく見ると、シールのリップ部の一部が欠けていますね。
これでは、密封することなんて無理です。。。


クラッチなども計測し再使用できるものできない物確認していきました。
ケース内部は意外と綺麗に保たれており、意外とベアリングオイルシール類ぐらいで済みそうです。
クラッチはフリクションプレート(写真の黒い凸凹のプレート)は老い先短そうなので交換が良いでしょう。
ミッションもベアリングとシフトフォークが少しやつれてますので交換かな。
先に紹介していたシリンダー




この内壁を見たら想像がつくと思いますが、以前不動時代に錆びたんでしょうね・・
その後そのままエンジンをかけてピストンリングで強制的にそぎ落とした感じです。
そのかけらや、クランクシャフト自体も錆が酷いので、ベアリング類もダメになっています。
クランクのビックエンド部も同然ですが、ガタと引っかかりが出ているので、クランクシャフト、シリンダー、ピストン類とエンジン主要パーツは全滅です。
今、リヤブレーキの分解も進めていますので、それらが分かったら明日にでも見積もりの電話をしたいと思いますが、お預かり時に伝えた概算見積もりよりは少しかかりそうです。
またわかり次第報告しますね。
ん~~~
思ったより酷かった(^_^;)